製造業でのDXを考える
Q. 自動車用ナットを製造する工場が「スマートファクトリー」になるにはどうすればいいでしょうか?(ただし、素材を金型に入れて繰り返し高圧を加えるという基本的な製造方法は変更できません。)
A. 他の企業、特に大企業の方法をそのまま取り入れるという考え方から抜け出し
DXで達成したい目標を明確にして、自分たちの企業に合う方法を見つける必要があります。
思っていた回答と違い、ちょっと戸惑いましたか?
上記の答えは、実際にスマートファクトリーを見学して直接感じたファクトです。
企業が実際に製造工程をDXする過程で最も重要に考えたポイントは、より少ない人数でより多くの仕事をすることで生産性を高めるということではありませんでした。重要なポイントは「働き方を変える」ことでした。無理やりすべてのデータを統合したり、従業員をロボットに置き換えて削減をするのではなく、全工程の中で自動化が可能か必要な部分を把握して、集中投資する方法を選択していました。
スマートファクトリー導入後も従業員の人員削減はゼロですが、従業員は以前よりも付加価値の高い仕事に集中できるようになり生産性が向上したといいます。